創業70年の伝統が息づくカステラ店 ~異人堂~ 

※2025年6月時点での情報です

異人堂は、昭和30年(1955年)の創業から今年で70年を迎える老舗カステラ店。県内8店舗を展開し、職人の手による伝統の「固定釜製法」で多くの人に愛され続けています。

創業時は「勉強堂」という屋号だったのですが、グラバー園の観光土産品店「異人館」にカステラを納めていたことがきっかけで「異人堂」と名前を変えたそうです。

中央橋の本店から始まり、昭和52年の諫早店を皮切りに、大村店、時津店と続き、平成7年からは通信販売もスタート。現在では年間約1万件のお客様が全国にいらっしゃるとか。

平成12年からは百貨店での物産展事業も開始し、今では年間約90件もの物産展に参加。平成18年オープンのめがね橋店は観光客向けのカステラ専門店、平成23年には文教店もオープンしています。

異人堂が大切にされているのは、昔ながらの「固定釜製法」。
約50分の焼き時間の中で、職人さんが手わざで生地を攪拌(かくはん)し、ザラメ糖を均等に散らします。「すべての職人ができるわけではない、とても難しい技術」だと教えてくださいました。


カステラ専用粉「おしどり」という小麦粉と、地元から毎日仕入れる新鮮な卵を使用。「共立て製法」で卵黄、卵白を共に人肌の温度から泡立て、原材料の持ち味を活かすことで、あのしっとりとした食感が生まれるんですね。

定番の長崎カステラはミニサイズ648円〜と、自分へのご褒美にもオススメです。
特に注目なのが「特製五三焼かすてら」。
特別な技術を持つ職人さんによって作り上げられ、物産展でも大人気なんだとか。

カステラの他にも、最近人気のレモンケーキは、そのままいただくのはもちろん、冷やすとまた違った美味しさが楽しめリピーターも多い商品とのこと。

また、びわゼリーはシロップ漬けにした長崎びわを使用することで、しっかりと肉厚なびわの味が年中楽しめると人気の一品です。

店頭ではお客様にお茶をお出しして、くつろいでお話ししながら商品を選んでいただくという、昔ながらのスタイルを大事にされているそうです。

70年という長い歴史の中で、変わらない味と温かいおもてなしを大切にしてきた異人堂。これからも長崎の味を守り続けながら、多くの人々に愛されるカステラを作り続けていってほしいですね。

伝統の固定釜で焼き上げられた一切れのカステラには、職人さんたちの想いと技が詰まっています。ぜひ一度、その味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。

株式会社 異人堂 時津店
【住所】時津町日並郷3450
【TEL】095-882-3000
【営業時間】8:30~18:30
【定休日】1月1日のみ
【ホームページ】http://shop.ijindo.co.jp/

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